家鴨とお風呂 |
もしも、もしもですよ。10.Akt「シンデレラ」で男子寮に潜入したアヒルがふぁきあの部屋に辿り着く前にふぁきあに発見されていたらどうなったでしょうねぇ?
「ん? 何だお前、こんな所に入って来ちゃダメじゃないか。全くしょうがないやつだなぁ。ほらおいで、確かパンがちょっとあったはずだからご馳走してやるよ。」
人前では硬派を気取るふぁきあ君、実は小動物が大好き。単純に可愛いし、守ってやるぜ! という感覚がヒロイズムをくすぐるし、余計な事を言わないから独り言を言う相手に都合良いし。頬がついつい緩みそうになるのを堪えながらひょいとアヒルを抱っこして部屋に連れ込みます。
「あ〜悪い、先にちょっと汗流させてくれ。」
上下を脱ぎ捨てパンツ一丁になりペンダントを持ったままバスルームへ直行しようとするふぁきあにアヒルはくらいつきます。ペンダントはここに置いていって! ふぁきあ君、見事に勘違い。
「ん? こんなところよりも水場が良いのか? じゃあ一緒に入るか。」
はいぃい? 硬直するアヒル。ふぁきあはにこにこしながらそんなアヒルをひょいと抱えてバスルームへ。アヒルを空のバスタブの中に安置してシャワーを開くと、おもむろにパンツも脱いで洗濯篭へ。そしてシャワーを浴びるべく自身もバスタブの中に入って来ます。
…アヒル、アレをモロに見ちゃいました。きゃーっ!きゃーっ!何か付いてるーっ!
真っ赤になって背を向けたアヒルにふぁきあが声をかけます。
「そうだ、お前ちょっとこれ持っててくれ。気に入ってたんだろ?」
既にずぶ濡れのアヒルのくせ毛にひょいとペンダントの鎖を引っかけて数秒後、狭い狭いバスタブの中には、真っ赤になって立ったまま硬直している男の子が一名と、そいつに背を向けて、同じく真っ赤になって体育坐りしてる女の子が一名おりましたとさ。
何秒かして、男の子のアレがムクムクと元気になったのは言うまでもなし。
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